初めてのフラメンコ10選 |フラメンコ・シティオ

初めてのフラメンコ10選

フラメンコの故郷は、スペインの南部アンダルシア地方。イベリア半島最南端のこの土地は、古くから東洋と西洋の文化が出会い融合した独特の風土がありました。14世紀後半、インドに端を発するといわれるヒターノ(ジプシー)たちがここに辿り着いて、土地の文化と結びつき、やがてフラメンコが生まれたのでした。

 

フラメンコというと、日本では踊りのイメージが強いですが、もともとはカンテ(歌)から始まり、そこに踊りとギターがついて、現在のスタイルになりました。
コンパスといわれる独特のリズムを共通言語にして、三者の呼吸、エネルギーが一体となって大きなうねりを創出していきます。その"瞬間"の結晶がフラメンコの醍醐味です。
そんな三位一体の"瞬間"には、私たち人間の過去の記憶と、現代の生き様と、明日へのエネルギーが凝縮されているのです。

私たち日本人にとっては異国の芸術芸能であるフラメンコですが、フラメンコにはどこか懐かしい土の匂いがあります。スタルジックな思いに駆られるのです。それは、流浪の民のDNAが私たちにもインプットされているからと言ったら、あまりに唐突でしょうか?
 でも、農耕民族も元をただせば皆狩猟民族。稲作が始まる前は彷徨っていたのです。
そう考えれば、フラメンコが盛んな国ニッポンというのも、さして不思議なことではないのかもしれません。

地球に根を生やしたごとく大地を踏むバイレ、本能を撒き散らすように叫ぶカンテ、抑えきれないパッションをかき鳴らすギター。
フラメンコは豊かにリアルに感情を表現します。
それは時に赤裸々なまでに狂おしく、また神々しいほどに気高く、人間存在を謳い上げます。

フラメンコの煽情的なリズムが、腹の底からの叫びが、身体から溢れ出るパワーが、あなたの乾いた胸を烈しくノックすることでしょう。
でも、恐がらなくていいのです。力まなくていいのです。ただ、感情のうねりを、命の鼓動を感じてください。
感情の海に身を任せて、心のままに漂いましょう、そうしているうちに、フラメンコがきっとあなたの気持に寄り添ってくれるはずです。

慌ただしい日常の中で、おきざりにしている自分はありませんか? 便利さに追われるあまり、失ってしまったものはありませんか? 
フラメンコの知識も能書きも必要ありません。
あなたがあなたのままに感じること、表現すること、それがフラメンコなのです。

 

前置きはこのくらいにいたしましょう。
 フラメンコの奥深い世界への記念すべき第一歩にふさわしい、CD,DVD10枚をご紹介します。

スペインPAL方式と表記されているDVDは、パソコンで見ることができます。
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パル方式の閲覧方法

巨匠が描くフラメンコ映画の名作2枚  フラメンコのスターたちが総出演!

1.DVD「映画カルロス・サウラのフラメンコ・フラメンコ」(スペイン/PAL方式)3,500円(税込)

2.DVD「映画カルロス・サウラのフラメンコ」(スペイン/PAL方式)4,830円(税込)

V.A「映画カルロス・サウラのフラメンコ・フラメンコ(DVD/PAL方式)」
V.A「映画カルロス・サウラのフラメンコ(DVD/PAL方式)」

映画「カルメン」で20世紀最高のフラメンコ舞踊家アントニオ・ガデスを世界に送り出し、これまで数々のフラメンコ映画を製作してきたサウラ監督の集大成ともいえる2枚。バイレ(踊り)、ギター、カンテ(歌)各ジャンルのトップスターが総出演。あらゆるスタイルのフラメンコ、各世代のトップアーティストたちが網羅されている。

1995年にまず「フラメンコ」が発表され、今年、その第2弾ともいうべき「フラメンコ・フラメンコ」が、今年上映された。

両作品とも虚構(セットや照明などの仕掛け)と現実(フラメンコ)が交錯するというサウラ独特の手法による構成。ドラマチックな映像美の中で、フラメンコの本質を押えた見事な演出でフラメンコの魅力を伝えてくれる。

「フラメンコ」は、20世紀のフラメンコを丸ごと刻印するがごとく新旧バランスのよいくキャスティング。新作「フラメンコ・フラメンコ」では、今が旬の若いトップスターをよりフューチャーしている。

現代のフラメンコは多様だ。個性派ぞろいの演者の中から、自分の好きなフラメンコがきっと見えてくるだろう。

バイレ(踊り)で感じるフラメンコ

3.ファミリアの中で受け継がれる伝統。炸裂する魂!
 DVD「ファルキート・イ・ファミリア」(PAL方式)4,410円(税込)

フラメンコの最もコアな本質は、ヒターノ(ジプシー)のファミリアの中で受け継がれてきた。今は亡き伝説の踊り手エル・ファルーコが手塩にかけて育てたファルキート(孫)が率いるファミリアのライブ映像。弟ファルー、カルペータ、母ファルーカ、叔母ファラオナらファミリア総出演。ファルーコの影響を色濃く残した彼らのフラメンコは、熱くて壮絶。猛スピードのサパテアード(靴音)など超絶テクニックと黒光りする刃物のよう存在感で圧倒するヒターノ・フラメンコの極みがここにある。

4.フラメンコ界きっての美貌の舞姫が放つスーパー・バイレ!
 DVD サラ・バラス「サボーレス」5,040円(税込)

サラ・バラス「サボーレス(DVD)(日本盤)」

フラメンコ舞踊界のアイドルから大輪の花へとスター街道を疾走してきたサラ・バラスの代表的な舞台「サボーレス」を収録。全編フラメンコのスタンダード・ナンバーで構成されたプログラム。鍛え抜かれたサラの身体からは、パッショネイトな超絶技巧が、繰り出される。優雅にしてパワフル、芳しきフラメンコをご堪能あれ。特典映像では、サラのインタビューやメイキング、公演後の打ち上げで内々に行われたフィエスタなどが収録されていて、本場スペインの舞台の表と裏が、たっぷりと楽しめる。

※制作時の不具合により、本編の映像が一瞬途切れるところが1ヶ所箇所あります(74分26秒付近)。予めご了承ください。

天才ギタリスト3人の代表作

5.フラメンコの神様パコの最高傑作!
CD パコ・デ・ルシア「アルモライマ」2,625円(税込)

パコ・デ・ルシア「アルモライマ」 CD

至福のグルーブ感と鮮烈な音づかいで、聴衆の心を鷲掴みするパコ・デ・ルシア。誰もが認めるフラメンコ界のス-パースターだ。 フラメンコギターのあらゆる可能性に挑んできたパコが登りつめた最初の極みを示す一枚。収録された全曲が傑作と言っていい稀有の作品である。フラメンコ・ギター一筋に歩いてきた彼が、全存在をかけて構築した一つの究極世界がここにある。これ以後パコは、創作のヒントをジャズなど他の音楽ジャンルに求めて活動していく。フラメンコの歴史的名盤といっていい。

6.ポスト・パコを担う唯一無二の情熱系癒しのギター
CD ビセンテ・アミーゴ「デ・ミ・コラソン・アル・アイレ」2,940円(税込)

CD ビセンテ・アミーゴ「デ・ミ・コラソン・アル・アイレ」

今から20年あまり前、パコ・デ・ルシアを継承する大型新人として鳴り物入りのデビューを飾ったビセンテ・アミーゴ。超ビジュアル系のイケメンマスクと相まって、フラメンコ内外で人気沸騰! そんなビセンテの記念すべきデビューアルバムがこれ。以降数枚のアルバムを発表しているが、豊かな音楽性と甘く切ないメロディラインでビセンテならではの世界を築いている。フラメンコでは珍しく、ゆったりとした曲調のものも多く、 豊かな音楽性と淀みない超絶テクがこの上なく心地いい情熱を奏でる。

7.ヒターノのカリスマ・ギタリストが放つ黒い旋律とリズム
CD トマティート「ギターラ・ヒターナ」2,940円(税込)

CD トマティート「ギターラ・ヒターナ CD

生粋のヒターノ一族に生まれ、幼少のころから天才少年の名をほしいままに活躍してきたトマティート。野性味あふれるトーケ・ヒターノの音色、ノリ、息遣いと現代的音楽性とを合わせもった屈指の実力で、現代フラメンコの頂点に立つ一人。3枚目のアルバムであるこの「ギターラ・ヒターナ」は、トマティートの生まれ持った野性味が存分に発揮された1枚。タイトルにこめられたのは、「俺こそがヒターノのフラメンコ!」という心意気なのだろう。骨太でスケールの大きいフラメンコが満喫できる。

 

魂の叫びカンテ(歌)

8.熱気あふれう会場、鬼気迫る円熟のカンテ
CD カマロン「パリ・ライブ1987(ライブ盤)」2,625円(税込)

カマロン「パリ・ライヴ1987(ライブ盤)」CD

伝統の中に生きていたカンテに新たな息吹を吹き込み、カンテを現代の音楽マーケットに通用するものに引き上げたカマロン。大手レコード会社からアルバムを次々とリリースして新曲を歌い続けた(カマロン以前は伝統曲しか歌われていない)。彼の革新を支えたのは、伝統に根ざした圧倒的な歌唱力だ。絶妙な節回し、息遣い、ドラマチックな表現力、彼にはすべてが備わっていた。カマロンを知らずしてフラメンコを語ることなかれ。そういってしまっていいほど、彼の存在は大きい。このアルバムは円熟期を迎えた彼のパリ・ライブを収録したもの。CDからは、圧倒的なポテンシャルで会場を巻きこんでいく熱い空気が直に伝わってくる。

9.鉄火肌ド迫力カンテの衝撃
CD パケーラ・デ・ヘレス「ラ・パケーラ・デ・ヘレス」(ユニバーサル盤)2,625円(税込)

CD パケーラ・デ・ヘレス「ラ・パケーラ・デ・ヘレス」

この圧倒的な存在感はなんだ? こちらが呑みこまれてしまうほどのド迫力。フラメンコ発祥の地ヘレスの大姐御、パケーラの歌いっぷりは圧巻だ。度肝を抜かれる声量、強くてのびやかな声質、自由自在な歌い回しなど想定外の歌唱力と肝の据わった風情があいまって、マグナム級のパワーが炸裂する。これぞフラメンコの真骨頂! 1950年代後半の最初期の録音を集めた貴重な一枚。若き日のパケーラがたっぷり聴ける。マヌエル・モラオのギター伴奏も見逃せない。

10.美貌と美声を兼ね備えた天与の歌姫
CD  エストレージャ・モレンテ「ミ・カンテ・イ・ウン・ポエマ」2,940円(税込)

CD エストレージャ・モレンテ「ミ・カンテ・イ・ウン・ポエマ」

偉大なカンタオール(歌い手)、エンリケ・モレンテの娘として鳴り物入りのデビューを果たしたのが2001年。天性のスター性と圧倒的な実力で観客の心をつかみ、瞬く間に若手トップへと急成長を遂げた。すでに3枚のアルバムを発表しているが、これは衝撃のデビュー作。時代の先を行く感性とカンタオーラ(歌い手)としての揺るぎないアイデンティティが魅力だ。アルモドバル監督の映画「ボルベール」の主題歌を歌うなど幅広い活躍を重ねている。

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