スペイン情報満載!フラメンコ・ウォーカー

モン・デ・マルサン2015


前回はお薦めの若手歌手をご紹介しましたが、今回は大ベテラン、いぶし銀アーティスト達の公演をご紹介します。(左写真:カレテ・デ・マラガ)
フラメンコ・フェスティバルと名のつくイベントは、スペインだけでなく各国で催されてます。1〜3日程度の短いものから、1ヶ月に渡って続くものと期間も様々。その内容もスペインからのオファーで幾つかの公演を組み合わせたものもあれば、そのフェスティバル独特のチョイスで選んだ個性のある内容を打ち出すところもあります。7月にフランスのモン・デ・マルサンで行われるフェスティバルは、その後者。スペインには地理上近いということもあり、フェスティバルの監督は、しばしばスペインを訪れ、直接現地を視察してその内容を決めているようです。アンティグオ(古いもの)からもっと学ぶべきだと言われる今日この頃。今年は、若手とベテランを同じ日の舞台に立たせるという公演が企画されました。
フラメンコの公演では、よくタイトルやテーマに「Homenaje(オメナへ=オマージュ)」という言葉が使われます。オメナへとは「敬意や尊敬を表す」こと。以前は、亡くなったアーティストへの追悼公演的なものが多かったのですが、最近ではオメナへの対象とされるアーティストが生きている間にやってこそ、本来の意味のオメナへ公演となると見直されています。フラメンコは生きた芸術。時代と共に変化していくことは否めません。そして、教本や楽譜がない芸術だけに、オリジナルを守り伝えることが難しいけれど非常に大切だということは、今までも何度かふれたかと思います。そのためにも、この現代、舞台に立つアーティスト達がフラメンコ芸術を築いたマエストロ達へのオメナへの気持ちを持ち続け、そのアルテ(芸術)を継承し、私たち観客にも伝えて続けてほしいものです。(写真:祖父ファルーコの姿を重ね合わせて踊るファルー。パストーラ・ガルバン公演より)