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ヘレスフェスティバル2019


オフィシャルプログラムだけでも、2週間で39公演が上演された2019年のヘレスのフラメンコフェスティバル。その他のコンサートやイベントを入れると合計50ものアクティビティ。そして合計49クラスのレッスンには世界40カ国から述べ1100人の参加があり、ヘレスの街にも様々な経済効果をもたらし、フェスティバルとしては大成功。数年前には存続が危ぶまれたこともありましたが、これからもフラメンコとの出会いの場として、発展していってほしいものです。
2019年のヘレスのフェスティバルも幕を閉じ、各地から集まってきたフラメンコファンやレッスン生で賑わっていたヘレスの街にもまた日常が戻ってきます。以前は「日本人がたくさん来る」と言われていましたが、ようやく東洋人の中での違いが分かるようになってきたスペイン人から「今年は中国人が多いよ」と耳にしました。実際に街の中でも、昨年に比べたくさん見かけました。フラメンコは、アジア全体にも広まっているようです。
日本では、フラメンコと言うと薔薇の花をくわえた女性が踊っているというイメージが定着しているようですが、以前にも書いたことがあるのですが、本場のフラメンコで「薔薇」はほぼ見かけないのです。
8世紀もの間、イスラム支配を受けていたアンダルシア。その後、シェリー酒の交易で栄えたへレスの街には、たくさんの古い建築物が残っています。普段、公演を観に行くために何気なく通り過ぎている道々や会場にも17,18世紀の建物の名残が残っていて、日本との違いは明らか。こういう土地だからこそ、300年近く前に発生したとされるフラメンコが今も息づいているのでしょう。
毎日、アンダルシアらしい青空が続く中、今年のフェスティバルは順調に進行しています。以前は自由席だった会場でのコンサートも全席指定となったので、長い列を作ることもなくなり、ゆったりとバルでシェリー酒やタパスを楽しみながら開演を待つことができるようになりました。(とは言え、筆者は公演後脱兎のごとく移動しており、そのような優雅な生活はできておりません。)
今年で23回目となるヘレス・デ・ラ・フロンテーラのフラメンコフェスティバルがスタートしました。ヘレスは、シェリー酒の産地で、シェリー酒ウィークなるイベントを展開したり、「ワインの街」(シェリー酒はヘレスのワインとも呼ばれています)としてヨーロッパにアピールしたりと、フラメンコ、馬術と並ぶヘレスの代名詞。
毎年秋は、公演ラッシュの季節。今年もスペインから多くのアーティストが来日しました。ギタリスト、カニサレス のコンサートツアー、スペイン国立バレエ団、フラメンコ界の鬼才ダンサー、イスラエル・ガルバンの公演などの他にも、日本人の公演へのゲスト出演やレッスンのための来日もありました。 本場スペインでも、近年の経済危機で公演が減っていた状態から少し持ち直した感のあるフラメンコ界。マドリードの老舗タブラオ「コラル・デ・ラ・モレリア(Corral de la Moreria)」がミシュランの星を獲得したり、往年の人気グループ、KETAMA(ケタマ)の再結成や大御所となったホセ・メルセー(José Merce)とトマティート(Tomatito)が組んだアルバムが発表されたり、10月からスペイン国営放送で新しいフラメンコのラジオ番組「ティエンポ・フラメンコ」もスタートしたりと賑やかなニュースが続きました。