フラメンコと酒のコアな味わいをこよなく愛するルポライター中谷伸一が、独自の視点で描くCDコラム。

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9 カルメン・アマジャ&サビーカス「フラメンコ!」×サンライズ カベルネ・ソーヴィニヨンCarmen Amaya & Sabicas「FLAMENCO!」×SUNRISE Cabernet Sauvignon

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 天は二物を与えたという典型が、今回ご紹介する舞踊家、カルメン・アマジャ(1913~1963)だ。超高速サパテアード(足を踏み鳴らす技)、連続稲妻ブエルタ(回転)などは、早回し映像かと思ってしまうほどに激烈だ。が、筆者は映像よりも先にCDを聞いてファンになった一人である。それほどに彼女の唄は素晴らしい。

8 カプージョ・デ・ヘレス「フロール・イ・カネラ」×レアル・テソロCapullo de Jerez「Flor y Canela」×REAL TESORO

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 地中海を挟んだアフリカ大陸への港町、アルへシーラスをほっつき歩いていると、珍しくCD店に出くわした。薄暗い店内には意外にもフラメンコが充実している。そこで見つけた一枚の傑作が、今回ご紹介するカプージョ・デ・ヘレス「フロール・イ・カネラ」(2007)だ。

7 カマロン「コモ・エル・アグア」×パタ・ネグラCamarón「COMO EL AGUA」×PATA NEGRA

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 仕事がひと段落して一杯やるとき、必ずかけるのがカマロン・デ・ラ・イスラの「コモ・エル・アグア」だ。
 川の水が流してくれた/まるで夜明けの星のように/俺の愛もキレイになった/君に湧く清らかな泉でね/まるで水のように・・・・・・

6 ホセレーロ&ディエゴ・デ・モロン「エン・ディレクト・セレステ1975」×住吉Joselero & Diego de Morón「En directo Zeleste 1975」×Sumiyoshi

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ホセレーロ老の朴訥な唄い口には、樽香が効いた日本酒、住吉がよく合う。肴は105円のニシンの缶詰。つまみも酒もシンプルで安いほうが、古いカンテと相性がいい。この住吉は純米のうえ、四合瓶で770円という、現代日本を代表する奇跡の銘酒だ。

5 「マグナ・アントロヒア・デル・カンテ・フラメンコ」×アードベッグ・コリーヴレッカン「MAGNA ANTOLOGIA DEL CANTE FLAMENCO」×ARDBEG CORRYVRECKAN

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 冷たい雨にずぶ濡れになった夜は、重くパンチが効いたウイスキーと、胸をえぐる本物のカンテが、痛切に欲しくなる。
「マグナ・アントロヒア・デル・カンテ・フラメンコ」(全10巻)の第1巻「ロマンセス・オ・コリードスetc」は、そんな夜、あっという間に、はるか昔の唄の世界へと、連れ去ってくれるのだ。

4 ディエゴ・アマドール「ピアノ・ホンド」×パンクIPADiego Amador「Piano Jondo」×PUNK IPA

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 グランドピアノの鍵盤から、ソレアのファルセータが流れ出すのを聴いた時は、本当に衝撃だった。よくあるジャズやロック、クラシック奏法の模倣とは明らかに一線を画した、まるで異色の音質。それが、伝統的なトーケ・ヒターノ(ジプシー・ギター)の指遣いが刻印された、黒い響きのフラメンコ・ピアノだった。

3 ブイカ「エン・ミ・ピエル」×ロン・サカパ・センテナリオ23年BUIKA「EN MI PIEL」×Ron Zacapa Centenario 23años

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 グラスに糸を引く糖蜜のような、甘く黒い響きの歌声に、思わず聞き惚れてしまう。稀代の歌姫、コンチャ・ブイカがスペインの音楽シーンに颯爽と登場したのは、2006年発表の「ミ・ニーニャ・ローラ」の爆発的ヒットがきっかけだった。

2 ホアキン・エル・カナステーロ「セ・ブスカ」×ライオン・スタウトJoaquín el Canastero「SE BUSCA」×LION STOUT

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「わしらヒターノは銀河とのつながりを失ってしまった。今は何もない時代だ」(ライナー掲載インタビュー/2001年7月収録)
 ヒターノとは、スペインに住むロマ(ジプシー)のことだ。日の出と共に起き、馬やロバとさすらい、焚き火を囲んで、星空のもと眠る。そんな伝統的な放浪生活は、遠い昔の話になりつつある。

1 サンティアゴ・ドンダイ「モロンゴ」×アードベッグ・テンSantiago Donday 「morrongo」×ARDBEG TEN

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サンティアゴ・ドンダイのアルバム「モロンゴ」には、本物の肉体労働者の匂いがする。その匂いに刺激され、つい、強いタバコとウイスキーが欲しくなってしまう。
 ひび割れ、かすれ気味だが、しぶとく伸びる太い声。煙と汗の匂いが立ち昇り、まぶたの裏にオレンジ色の炎がゆらめく。そう、サンティアゴ・ドンダイは、鍛冶屋であったのだ。