飯塚真紀のスローライフ・フラメンコ

血のように赤いフラメンコ的

メノルカ島滞在、残すところあと数日!

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ここに来た一番の目的は
魚を獲るとこ。
魚釣りじゃなくって、魚獲り。


これは、パートナーのニコラが今はまっている趣味。
Pesca submarinaという。
スピアフィッシング。
この言葉、日本語に訳しても
私は聞いたことがなかった。

素潜りして水中槍を使って魚を刺すという魚捕り。
ゴムの弾力で槍が飛び出す道具を使う。
ちょっと恐ろしい。
串刺しにするんだから。

なんでも海のある町では
当たり前のスポーツらしい。
なにもここメノルカ島までわざわざ来なくとも
ヘレス近くの海でもこのスポーツけっこうポピュラーなんだそうだ。

だけど
地中海は波がなく水中での視界もいい。
だから、ニコラはカディス県の大西洋よりも
メノルカ島の地中海の方がPesca submarinaを堪能できると言う。

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Sargo、(地中海にいる鯛の一種)をしとめたところ


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大きなDorada、(ヨーロッパヘダイ、地中海や大西洋に生息)

友達に何人もベジタリアンがいる私としては
魚を殺めるということには共感しかねる。
でも、普段の食事で魚や動物の肉を食べるということは
誰かが彼らを殺めているわけで、
だた私自身が直接血を見ないだけのこと。
これらを食べる以上、
私の代わりに殺めてくれる人を責める道理はない。


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止めを刺した後、はらわたを取り除く


ということで、
ニコラが何度も捕りにいったもんで
この1ヶ月、食べましたよ、たくさんの魚を。
私たち、普段は80%ベジタリアン生活なんだけど、
養殖でない、天然物の獲りたてはやっぱり美味い!
そしてやっぱり私は日本人。
始めのころは焼いからオリーブオイルかけて食べてたけど
ここ数回はさしみだよ。
ふふふ、鯛のさしみだよ!
(魚さばいたことほとんどないもんで、身がぐちゃぐちゃになったけど、自分用だからよし)

いただきます!
ご馳走様!

さて、
ただの魚料理を前に大袈裟なんだけど、
ひとつの生命を犠牲にして
その先に生きる自分を自覚したね。

串刺しになっただけでは魚はまだ生きている。
だから止めを刺す必要がある。
胸が痛むよ。
だけど自然に
成仏して欲しいという祈りと
感謝の気持ちが出てくるよ。
そして、自然の循環とか命のこととか考えちゃうよ。

これって、すごくフラメンコだ。
生と死とか、命とか、循環とか、痛みの感情とかさ。
ゲームや映画のフィクションじゃない、現実のだよ。
今生きているってこと、今感じているってこと。

魚捕りって、
自給自足的な穏やで平和的なスローライフでもあるけど、
血のように赤いフラメンコ的でもあるわけだ。
少なくとも舞台で踊らないスローフラメンカな私にとってはね。

ここでひとつ告白。
実は来週末に
全国ベジタリアン協会主催のイベントで
ベジタリアン寿司の講習会をやる予定なんだ。
この魚臭い手を持って、どんな顔して出席しようか。。。

もしかして
私って、、、、、う、裏切り者!?

"裏切り"。。。。。
ああ、この感覚もまたなんてフラメンコっぽいこと!


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フライパンで焼いたCorvina,Suzuki

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飯塚真紀 プロフィール

スペイン在住20年(内へレスに17年)のスローライフ・フラメンカ。スペイン政府給付留学生、文化庁芸術在外研修生としてフラメンコを学びプロの踊り手 として活動を続けていたが、2005年「スローイズビューティフル」という本に出会い、踊り手としてのステージ活動を休止。その後は「スローフラメンコ」 と題してありのままの自己を尊重し受け入れるフラメンコをワークショップを通して紹介している。2007年ヘレスにて地域通貨グループ『Red de moneda local Zoquito』を立ち上げ、運営に携わる。予約制の自宅レストランでは、季節の有機野菜で和洋折衷なヘルシー料理を提供している。
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