スペイン料理文化アカデミーのペーニャ

5月26日、4月にスタートしたばかりの目白にあるスペイン料理文化アカデミーのペーニャに行った。
ここは、スペイン料理研究家の渡辺万里さんが主催し万里さんの夫でフラメンコ・ギタリストのカルロス・パルド氏を囲んで行われるペーニャだ。今回が2回目の例会。


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会場の同アカデミーの広いサロンの中央にテーブルを囲んで参加者が座る。サロンにはステージもあって、ペーニャにはばっちりのスペ―ス。
この日の参加者はカルロスの生徒さん数人とフリー参加のアフィシオナードたち。総勢20人弱の参加だったが、参加者同志が自然に自己紹介し合い親しくなっていくにはちょうど良い人数。ここの生徒さんたちは、皆明るくオープンな方たちで、とても自然に和やかに会をリードしている。久しぶりにばったり出会った友人もいて、初参加の私もアットホームな気分で楽しめた。
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どこからとなく、誰かが歌いだし、歌が始まると皆が耳を傾ける。その場で歌う人あり、気合を入れてステージに上がる人あり、発表の形も色々。興が乗ってくると、カルロスももちろん弾き出す。時に歌う。
なにより驚いたのは、ここの生徒さんたちが皆、カンテ伴奏が達者なこと。ギターをやってたって、カンテ伴奏は別物ですからね。なかなかこうはいかない。教室としてカンテ指導しているわけではないそうだが、きっとカンテを身近に感じあたりまえのことのようにカンテ伴奏にチャレンジしたくなる空気がきっとカルロスの周りにあるに違いない。
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こんな面白いことがあった。誰かがガロティンを歌い出した。すると別の参加者が「与作」をガロティンのリズムで歌い出す。面白い!これはいける!と皆も歌い出す。「与作・ポル・ガロティン」、てな感じだ。
皆でひとしきり盛り上がった頃、カルロスが、「こんなガロティンもあるんだよ」と弾き始める。今度はそれに合わせて、ガロティン・レッスン・タイム。なんとも伸びやかに、自然に、フラメンコな時間が流れていく。
いや、この時ばかりではない。ペーニャに流れていた空気は、一貫して伸びやかで、自由で、フラメンコだった。
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参加者は皆アフィシオナードの名にふさわしく芸達者で聴き上手、ノセ上手。こういう"フラメンコな時間"て、日本ではなかなかないんですよね。がちがちにマジになっちゃたり、あるいは飲み会のりになっちゃったりね。やっぱり、カルロスのフラメンコに対する余裕と揺るぎなさが、この空気の元かもしれませんね。とびきり楽しい体験でした。
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はい、そして出てくる出てくる万里さんの手料理。「いつもあるとは限らないわよ!できるときだけね」と、まったく肩に力の入らないお持てなしなのですが、おいしかったぁ! 2000円の参加費でこの料理とお酒はそれだけけでお得過ぎ!です。 あっという間に、楽しい時間は過ぎていったのでした。 

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