高橋英子のスペイン、グラナダ、きもったま

ぶらりぶらりフラメンコ en Granada


repompa2.jpg4月にこちらに来て間もなくでした。久しぶりにサクロモンテ・チュンベーラ市営劇場のパトリモーニョフラメンコを見に行きました。その日はラケル・エレディアとエル・モレーノが出演しました。

Raquel Haredia La repompilla 巻き込まれるステージ!
ラケルは私のお気に入りのアーティストですが、この日は彼女の魅力をたっぷり味わうことができました!とにかく彼女のパワーは凄いのです。身体のつくりからしてドが付くヒターナです。それだけじゃなくって彼女の踊りにはちょっとやそっとでは真似できない魔性的な世界があるんですよ。若くして急逝したマラガの歌姫レポンパ・デ・マラガの姪にあたり、彼女のお母さん、お姉さんも「いい」のです。グラナダに住んでいますので、タブラオやクエバ(洞窟)などにも出演していますよ!


moreno2.pngEl Moreno スカッとするステージ!    
エル・モレーノはこれまた私のお気に入りギタリストであるラファリン・アビチュエラの息子で、小さい頃がらカホンやったり、運動靴でブレリア踊ったりしていましたが、ここ数年ちゃんとフラメンコシューズで踊り出し、愛嬌もあってなかなかいいのです。この日は殆んどメンバーが親族、息の合った普段の仲間同士のショーでして彼らも活き活き、ノリノリだったですね。行って良かったです!


rocio.pngサクロモンテは私の古巣なので、よく行くぶらぶら行くほうですが、時々クエバのショーを見ながらパルマを叩かせてもらったりします。
クエバ「ラ・ロシオ」のショーはフォアン・アンドレス・マジャの振付で観光客用にちゃんと考えられたものですが、
とにかくこれでもかという早くて強い彼らのパルマ、コルテがいっぱいあって気軽に叩けませんので、迷惑にならない程度です。
昔からのサンブラの歌・踊りをメドレーでやったりしていますので、その時だけは張り切ってパルマを叩きます。
ある日、ちっちゃなフラメンカに出会いました!


patricia.pngところで、5月3日の十字架祭では毎回話題の人が開幕宣言をします。市役所の中庭に設置されたステージで、今年は近年の活躍が目覚ましいPatricia Guerreroパトリシア・ゲェレーロがその役目を果たし、おまけに1曲しっかり踊りましたよ!グラナイーナとグラナダのファンダンゴメドレーを振付けたもの。ダイナミックなマントン捌きが見事でした。まだ25歳だなんて!終わってから彼女と記念撮影、笑顔がとっても可愛いです。


mieko.pngさて、ちょっとフラメンコとは関係ありませんが、私は十字架祭が大好きで、とうとう今年は自分で十字架を作っちゃいました!
ここ数年、この時期にスペインに居ることが多いのですが、十字架(Cruz)の飾りつけコンクールなのどもあり、賞金も出ますので、私もつくりたいな~などと思っていたからか、急に思い立ちました。大々的には宣伝しませんでしたが、
その夜、ゲストハウス「パティオ・グラナダ」の美恵子さんや旅行中の方が見に来てくださいました!しかも、フラメンコ衣装をまとっていたのでビックリしました。艶やか!この日は一般市民がTraje de gitana(セビジャーナスの衣装)で着飾り、セビジャーナスを踊るのです!
ところで、我がスタジオ前の植木鉢に設置したミニ十字架、夜はライトアップしました!見えますか?
cruzmini.png2.png
(つづく)


★6月からレッスン再開、お気軽にいらしてください!
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高橋英子 プロフィール

フラメンコ舞踊家。スペインに暮らしながら、現地での舞台活動を重ねてきた貴重な存在。81年渡西。83年、セビージャでセビジャーナスコンクールに入賞し話題を撒く。翌年、グラナダを代表する踊り手マリキージャのアカデミーに招かれてセビジャーナスのクラスを開講。以来グラナダに住み、フェスティバルやタブラオ、ペーニャ等に出演。リサイタルも度々開催している。98年にはスタジオ「ラ・カチューチャ」を開設した。一方日本では、ペヌルティモ・コンサートシリーズ、「きもったま鍋」シリーズなどを上演。フラメンコ舞踊独特のペソ(重さ)とコラヘ(怒り、内に秘めた激情)、そして粋なグラシア(愛嬌)に溢れたバイレは高い評価と人気を得ている。現在は日本でも常設クラスを開講し、日西を行き来しながら精力的に活動を続けている。
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