高橋英子のスペイン、グラナダ、きもったま

ちょっとグラナダ便り、そして嬉しいニュース!


お久しぶりです!

全世界的におかしな気候が続いているようですね? 
昨年の夏はスペインの猛暑の中にいましたが、さて今年はどうなのかなと思い、ネットでグラナダの新聞を見たら、もう色んなニュースがいっぱいですが、市民に直接関係するのはバス代が上がることですね。1回の運賃1,20ユーロ→1,40ユーロ。もちろん市民はボノというまとめ買いのカードを持っていてもっと安く乗れますが。市民の移動はバスが中心、しかし数年前に市内の東西を結ぶバスLACができてから利用の仕方がややこしくなり、お年寄りなんかは混乱していました。前のが良かったですが、中心部の渋滞緩和のため仕方なかったようです。若い人は面倒だから歩いてしまったりする人も多いです。しかし地下鉄ができているのに問題多くなかなか開通できない状態にあるんですよ。どうなっちゃってんでしょう???

lorca.pngそして、詩人、劇作家のフェデリコ・ガルシア・ロルカの遺影が目にこびり付きました。そうだった、忘れちゃいけない、81年前の惨劇。フェデリコはグラナダ県のビスナルとアルファカールという村を繋ぐ街道筋の一角で銃殺され、スペイン市民戦争の犠牲となって38歳という若さで無念にも旅立ちました。とんでもない間違い、何とも痛ましく悲しい出来事でした。沢山の素晴らしい作品を残して、そしてまだまだ沢山の素晴らしい作品を世に出せた筈でした......。他の犠牲者との共同墓地、その他で追悼行事などがあり、またアルファカールのロルカ公園では毎年記念フェスティバルが開催されますが、今年はロルカ他スペインの代表的詩人の作品を歌っているカルメン・リナーレスのコンサートがあるということです。
この野外フェスティバルはいいですよ。近年、ミゲル・ポべダやエストレージャ・モレンテファミリーなどが出演しました。しかも入場無料。ただ立ち見なのが辛いですけど。私も昔ですが、フォアン・アンドレス・マジャのフラメンコ作品で、この舞台に立ったことがありまして、床がぼこぼこで大変だったことや、あの頃をチラッと懐かしく思い出したり......、なんだかお天気のことなんか忘れてしまいました。
[写真はEl Curroに出演していた頃(1984)、壁の大きなロルカの写真が印象的でした。当時スペインにいらっしゃった写真家の高瀬友孝さんが撮ってくださいました]

今年は雨ばっかりの涼しい夏ですが、どうも8月っていう月は広島、長崎の原爆の日や終戦記念日などがあって、そしてお盆があって、ロルカの命日もあって、個人的にも亡き父母が旅立つ前月で大変だった悲しい思い出などがあって、思い出してしまう、考えさせられてしまう、そんな月です。
いつからかお盆の前に「山の日」という祭日ができて長い連休となり、1週間ぐらい都内の電車、地下鉄に乗ってもガラガラで人々はどこかに消えてしまうんですね。皆さん夏休みをどこかで楽しんでいる、お墓参りしたり、家でのんびりゆっくり休暇の方もいらっしゃるでしょう。
考えてみると、私にはレジャータイムっていうのがないです。旅行やハイキングなんてまるで無し。憩いの時間無し。スペインでは気軽にふらっと行けるお祭り等が多いし、時々フィエスタなどではしゃいで発散する機会あったりするのですが、日本ではそういう楽しい時間ってとても少ないです。それに昨年から問題ばっかり!全く余裕ない日々......まさに「EIKOよ、どこへ行く」って感じだ~~~、そんなことが閑散とした地下鉄の中で脳裏をかすめました。

ここで、嬉しいお知らせです!

久しぶりの自主ライブです。「きもったま鍋」に続くニューライブ、いかがでしょう?
人生思うようにいかないけれど、だからこそ、やんなくちゃいけない、踊んなくちゃいけないと自分に言い聞かせてきました。そしてここ数年の成り行きでこのライブを強行する運びになりました。危機を吹っ飛ばす勢いでがんばりたいです。
今までと違うのはソロライブでなくなり、日本の皆さんとご一緒することです。そして踊りに限らない自分の世界もお見せすること。そしてもちろんグラナダの出し物もあるんです。さてどんなことになるのか、なんだかひとりでワクワクしています!
これからこのライブに関してのご説明、私の思いをお話していきたいですけれど、
先ずはチラシができましたので日程などをお伝えします。メモしてくださいね。

chirasi new live.pngVente a mi Cueva -私のクエバ(洞窟)で待ってます!-

この秋、クエバ(洞窟)を1日オープンします
サクロモンテ(グラナダ)ではありません、東京です!
洞窟のように温もりある空間で
私のルーツに迫る世界をお見せしたいと
今あれこれ準備で、てんてこ舞い
日本の仲間も巻き込み
盛り沢山のメニューを取りそろえ
皆さまのお越しをお待ちしています!

●日時 2017.10.28[土]12:30開場 13:00開演 
●会場 ガルロチ(新宿伊勢丹会館6F)
●出演 高橋英子、大塚友美、カルメン・P・カルモナ(踊り、歌)石塚隆充(歌) 鈴木尚(ギター)
●チケット 指定A席-5,500円 指定B席-5,000円自由席-4000円 
※ワンドリンク付き料金、当日は500円増しとなります。予約受付中!
●お問合せ・チケット販売 
エコーフラメンコ 047-461-4418 ecoflamenco@nifty.com
※チケット販売フォームをご活用ください。
http://www.ecoflamenco.com/contact.html

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高橋英子 プロフィール

フラメンコ舞踊家。スペインに暮らしながら、現地での舞台活動を重ねてきた貴重な存在。81年渡西。83年、セビージャでセビジャーナスコンクールに入賞し話題を撒く。翌年、グラナダを代表する踊り手マリキージャのアカデミーに招かれてセビジャーナスのクラスを開講。以来グラナダに住み、フェスティバルやタブラオ、ペーニャ等に出演。リサイタルも度々開催している。98年にはスタジオ「ラ・カチューチャ」を開設した。一方日本では、ペヌルティモ・コンサートシリーズ、「きもったま鍋」シリーズなどを上演。フラメンコ舞踊独特のペソ(重さ)とコラヘ(怒り、内に秘めた激情)、そして粋なグラシア(愛嬌)に溢れたバイレは高い評価と人気を得ている。現在は日本でも常設クラスを開講し、日西を行き来しながら精力的に活動を続けている。
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