高橋英子のスペイン、グラナダ、きもったま

Puente de Sevillanas, スペインでコロナ危機に遭遇の巻④


引き続き第2波に脅威を感じている毎日です。7月になってますます暑くなり、みんなが海に行ったり、涼しくなる夜間に外出し...、特にディスコのように踊って発散できるところなどが賑わっています。街中ではみんな健気にマスクをかけていますが、先週より多くのクラスター(BROTEブロテ)がスペインの各地で発生しています。みんな解放感を求めているのでこういうことになるのは予想できることでした...ちょっと心配です。もっと自粛して欲しいですが、あの警戒事態の後のこの暑さです..。感染がこのまま増えるとヨーロッパ諸国もスペインへの観光自粛とか、スペインからの帰国者を隔離したりの処置をするようになるのですね、イギリスが突然予告なく隔離を決定したので帰国者が困っているなどと今日のニュースで伝えていました。またスペイン側は沢山消費してくれるイギリス人のバケーション客が減ってしまうと嘆いています。

b,cierramiguel.jpgすいません、伝えたいと思うと切りがない状況です。第2の故郷スペインでコロナ危機に遭遇してすっかり予定が狂ってしまった私ですが、突然一部を除く社会生活を中断し、ただひたすら人命救助、保護に明け暮れ、コロナと闘うという国全体の緊急警戒事態を経験して、スペインという国を見直すことになりました。今のスペインの抱える問題がいろいろ見えてきて、もっと調べてみたくなりました。コロナ禍が心配なスペインですが、でもちょっとここで頭を日本に切り替えて行かないとなりません。

警戒事態法令が解かれてから今回の目的達成に向かってかなり前進することができました。お陰様で帰国の見通しも立てられるようになりました。とはいえ、第2波が襲ってきているヨーロッパで飛行機探すのも一苦労、移動中も警戒、日本に帰ったら隔離、ああ~~、まだ安心できません。1~2ヶ月の予定がもう4ヶ月半経ってしまったので、日本のことも心配です。そして、帰っても日本社会の「新たな現実」が待っているので厳しいです。今はとにかく、日本に帰れる日までの間にスペインも日本も事態が悪化しないことだけを祈って帰る準備を進めています。

過去3回に渡って私の目で見たコロナ衛生危機と闘うスペインの様子を、おおまかですがお伝えしてきました。皆さんここまで読んでいただきありがとうございます。こちらはグラナダ国際音楽祭がやっと終了したところですが、夏のグラナダ恒例フェスティバルなどもこれから開催されます。次回はフラメンコのことをまとめてお便りできたらと思います。

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ここで個人的なことですが、ちょっと聞いてくださいませ。
こちらの警戒事態が解けた6/21にスペイン生活39年の記念日を迎えました。ということは来年までの1年間は40周年ということではないですか?来年は丸40年になるということです。あまりの長さに圧倒されますが、それだけです。記念公演→とても無理、自分としては考えさせられることではあります。でも今は日本で片づけないとならない問題が山積していますし、コロナ禍などによる「新たな現実」の中でしばらく闘っていかなければなりません。強くならないとダメです。このブログ①の「Resistiré」です。よってネガティブにはならず、ポシティブに行きたいです。あまりこだわらずに健康維持に努めて片付けして...、でもちょっとだけ急いで行きたいです。フラメンコに関しては明るい胸騒ぎもします。これからも私のフラメンコをお届けしたいです。よろしくお願いいたします。

corona3649.JPGしかし本当にしばらく踊っていないと体がムズムズしてきますね。外出禁止中はストレッチやったり、軽い筋トレしたりして体を動かすようにはしていましたが、部屋でバタバタできないので踊ってないですが、ある時、突然ブレリアのパタイータ(ひと振り)が出たりして、一時的ですがとても爽やかな気分、一人でオレ!と盛り上がったり。

そんなある日、もう2ヵ月以上前ですが友人で舞踊団を率いて頑張っている岡本倫子さんから連絡がありまして未来につなげるバトンリレーのバトンを受け取りました。そのバトンリレーとは今年設立30周年を迎えた日本フラメンコ協会(ANIF)のプロジェクトPUENTE de SEVILLANAS「セビジャーナスつなぎ」のことです。

ANIFでは4月にPUENTE de SEVILLANASイベントを企画していましたが、コロナ影響で中止せざるを得なくなったのはとても残念でした。でも代わりのこんな素敵な企画ができたことを知り、ANIFの熱意に感服しています。個人的にはこの企画に参加したことで、厳しいスペインの警戒事態時でも一時的に自分を取り戻すことができて感謝しています。素敵な企画をありがとうございます。2020人の参加を目指して今も進行中です。

b,flamenca.jpgちょっとあれこれ動いていたら、誰でも気軽に踊れるセビジャーナスの振りが湧いてきまして携帯でビデオに撮り、ちょっと簡単な編集をしたりして久しぶりにYouTubeにアップしました。セビジャーナスって、うまく踊るのは意外と難しいのでちょっと遊んでみました。説明を加えるともっと皆んなに楽しく踊ってもらえそうなので、これを機会にビデオ講座でも...等と考えたりしているんですよ。

このビデオは、ややメルヘンチックな仕上がりで、とても年金生活者には見えないかもしれません、苦笑いです。上手く踊れているわけでもないですが、狭い場所での全体構図が気に入っています。スペインコロナ危機での産物です。「Adiós Primavera Triste悲しかった春よ、さようなら」...、ちょっと元気をいただきました。
やっぱり踊っていないといけません。長年踊ってきたわけですから...。

●セビジャーナスのYouTube映像はこちら

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高橋英子 プロフィール

フラメンコ舞踊家。スペインに暮らしながら、現地での舞台活動を重ねてきた貴重な存在。81年渡西。83年、セビージャでセビジャーナスコンクールに入賞し話題を撒く。翌年、グラナダを代表する踊り手マリキージャのアカデミーに招かれてセビジャーナスのクラスを開講。以来グラナダに住み、フェスティバルやタブラオ、ペーニャ等に出演。リサイタルも度々開催している。98年にはスタジオ「ラ・カチューチャ」を開設した。一方日本では、ペヌルティモ・コンサートシリーズ、「きもったま鍋」シリーズなどを上演。フラメンコ舞踊独特のペソ(重さ)とコラヘ(怒り、内に秘めた激情)、そして粋なグラシア(愛嬌)に溢れたバイレは高い評価と人気を得ている。現在は日本でも常設クラスを開講し、日西を行き来しながら精力的に活動を続けている。
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