知る人ぞ知るプーロなカンタオール、ハイメ・エル・パロンJaime Heredia"El Parrón"イベリアの招聘で来日していますのでご存知の方も多いことと思います。あのしわがれ声でアイ~アイ~などと歌われたらたまらない!そんなフラメンコファンも多いです。彼の2枚目のCDが昨年9月に発売されましたが、やっと日本上陸しました。カルボン・デ・フラグアCarbón de fragua 粋な現代のフラグエーロにめかし込んで撮った写真のジャケットは、ちょっとなんだか普段のハイメから想像できないけど、とても微笑ましい!グラナダでは地元有力紙IDEALとタイアップ。新聞を買うとCDが特別価格で購入できるというサービス。だいぶ売れたようです。
ハイメ=ソレアですが、勿論ブレリアもいいですよ。グラナダでは貴重な存在です。CD内容はいつものようにカンテ・プーロの他、イーダ・イ・ブエルタのビダリータなんかもしっとり歌っているのが面白いと言えないこともないですが、あなたの感想は?先ずは聴いていただかないと。そういうことでハイメはこのところCD発売のプレゼンテーションであちこちに出向いています。セビージャのビエナールにも出演しました。テレビ(カナル・スール)にも出演。ですから乗っています。
グランダでは昨年9月にCD発売のプレゼンテーションが中心街に新しくできたガルシア・ロルカ劇場であり、クーロ・アルバイシンの司会で始まりました。CDでも弾いているディエゴ・モラーオ(ヘレス)やカディスからやって来たパルメーロスなどが参加し、アントニオ・カナーレスが友情出演し、タンゴやソレアを踊るなどで会場が湧きあがり、幅広いアーティスト同士の交流、繋がりが窺われ、最後にはなんとお母さんのロチーナROCHINAさん(87歳)が舞台に上がり、朗々とブレリアを歌いだすという、とってもファミリーで温かい舞台を観ることができました。何と言っても娘のマリーナ・エレディアが付いています。マリーナはアーティストとしてのお父さんをとても尊敬しているのです。マリーナが華を添えてくれて更に盛り上がりました。オレ!
終わってから会場の隣にある
ハイメの息子経営のバル「ソロンゴ」で一杯、2杯......
パロンファミリー、アミーゴで埋まったバルで
楽しく過ごした一夜でした。
また来日して欲しいですね!
※これは昨年9月の「カチューチャ便り」として書いたままアップする機会を逃していました。今回日本発売にあたり遅ればせながらアップします。CDのお求めはアクースティカで!
長い夏が終わってグラナダに芸術の秋がやってきました!
ペーニャ・ラ・プラテリーアでも秋のプログラムが始まり、早速登場しましたのが
ラ・ルピLA LUPIです。
ルピはあちこちで名前は聞いていてYOUTUBEなどでも見ていましたが
実際に踊りを拝見するのは初めて。とても楽しみでしたが、
期待を裏切らない見事な舞台を見せてくださいました。
ご主人?のギタリスト(クーロ・デ・マリア)もなかなかよかったです。
いきなり昔風のタンゴで華やかに始まり、その後カーニャ、タラントなどを踊りましたが、
彼女の舞踊演出、気を抜かない締まった演技、人間味ある踊りに皆が魅了されました。
観客へのサービス精神も満点、観客と一体となり、会場に熱気が充満しハレオも飛び交う...
いいフラメンコを観ることができました。
ヒターナっていう雰囲気はあまりないです。
とてもシンパティカで明るい。
皆さんも直ぐお友達になれますよ!
来年春は日本にも行くそうです。
見逃せません、楽しみですね!
さて、サクロモンテのチュンベーラの劇場ではグラナダ・ホーベンGRANADA JOVEN主催のノーチェ・フラメンカがありました。招待券を市役所などで配布し、市民は無料で観られるというもの。
これは行けませんでしたが、その次の週にONCEオンセ主催のフラメンコ公演が同じように招待券配布でありました。ただで観られることほど嬉しいことはありませんね。
そのONCE 主催のフラメンコ公演はBienal Flamenca ONCE Andalucía と言います。よく通りで宝くじを売っている盲目者を見かけます。ONCEの宝くじを売っているのです。ONCEとは身体にちょっと障害があったりで、実際仕事が困難ではあるけど社会に出て働きたい人達(Discapacidades)の自立と社会参加を援助する福祉団体のようです。宝くじを売って運営をまかなっています。この催し物はONCEの文化事業でしょう。2年ごとにアンダルシアで活躍が目立った若いアーティストの他、視聴困難だったりのアーティストに賞を与えるというもの。今年はセビージャのビエナル・フェスティバルの直ぐ後の開催ということで、1980年に第一回ビエナル・フェスティバルのヒラルディージョ賞を獲得した名カンタオールCalixto Sánchezカリスト・サンチェスのオメナへと称して開催されました。
ハエンのカンタオーラ、グラナダの新星ギタリスト、アルバロ・マルティネーテ、そして盲目の歌手エル・プラソレータが受賞し、グラナダの新星バイラオーラ、クリスティーナ・アギレーラが招待アーティストでした。プラソレータは黒のサングラスで登場し、椅子に座るなりNo veo ná全然見えないよ!と一言、愛嬌あるステージで会場を沸かしました。写真の右端にいる女性は手話師です。アーティストが歌っている時も、ギターだけの時も、お話の時も終始大活躍でした!写真は賞の授賞式、ブレました。すいません!
カリスト・サンチェスは日本の皆さんにはあまり馴染みがないかもしれませんが、アントニオ・マイレーナの生地マイレーナ・デル・アルコールに住んでいて学校の先生をしていました。ヒラルディージョを獲得してから、一時フラメンコ界で大活躍し、グラナダにもよくやって来ました。私はカリスト先生のあの澄んだ美声、延びるような節まわし歌いっぷりに惚れこんだ大ファンでした。このところ、そういえばどうしているのかな、と思っていましたが、5年前に現役を引退してして歌っていないそうです。残念!でも冗談交じりの楽しいお話をしてくださいました。(写真は私がスペインに上陸した1981年のもの。セビージャ、アルカサール(王宮)でのコンサート終了後にインタビュー?した時のものです。)
フラメンコは詩で人生を歌ったもの、他の音楽とはちょっと違って難しいことが多いけど、こうして目の見えない、耳の聞こえない人達も含めて一同に会してフラメンコの一夜を過ごせることは素晴らしい、などなど終始笑顔でとてもフレッシュなのは変わりません。本当に懐かしく、我が身のやつれを忘れてついつい記念写真をお願いしてしまいました! 35年、長いです。でも笑顔っていいですね!
Potaje de Semana Santa
アンダルシアはその華やかな伝統的行事であるセマナサンタに突入し、もう直ぐ終了します。
セマナサンタっ子である私は、あの太鼓や笛の音楽Banda musicalが聞こえてくると
たまらなくなり、まるでヘレスのブレリアのソン(歌やパルマ)が聞こえてくる時のように、
どうしてその方向に足が向いてしまう訳です。
そして街をキリスト様とマリア様が行進するProcesiónプロセシオンを見るのが、
そしてサエタ(セマナサンタでキリスト様やマリア様に捧げて歌う歌)を
グラナダの市民に混じって(カトリックでもない私が)聞くのが好きなのです。
何と言いますか、いろいろ意見はあるでしょうが、
この伝統的な行事は私にある種の感動をもたらすものであります。
日曜から次の日曜までの8日間に、数えたら34の信徒団体のプロセシオンが出ます。
しかし、春先は雨のシーズン。雨の心配があると道順変更などして時間的に短くしたり、
一度出て途中で雨が降り出すと寺院に戻ったり、プラスティックのカバーを掛けて
どこか近くに避難したり......バタバタ悲惨な状況になってしまいます。
第1日目は微妙な天気(小雨が降ったり止んだり)で、私のスタジオの近くにあるエルビラ門を通る
ボリキージャ(ろば、プロセシオンの愛称、子ども達も晴れ着を着て参加するので可愛い)は、
今年は寺院の外に出られませんで全く可哀そうだったのです。
出る時間がもう少し遅ければ可能だったように思います。信徒団体も2時間ぐらい天気の様子を見て
いましたが断念することに決定しました。
年に1度のセマナサンタにキリスト、マリア様と一緒に街を練り歩けないのは
信者にとってはとても悲しいこと、無念、来年までの1年は長いです。
お花やロウソクの飾りつけその他経費も掛かっています。信徒団体の涙の決断でありました。
初日にこのボリキージャを見るのを楽しみしていた私もガッカリでした!
ところで、2日目に元気を出そうとポタッヘ・デ・セマナサンタを作りました!
(上の写真)
セマナサンタのポタッヘと言ったって基本のポタッへにちょっと手を加えただけですけど...
ガルバンソ(ひよこ豆)、バカラオ(タラ)、アセルガという青菜が入ってます。
材料不足でしたが素朴な味付けで聖週間に向いています。
ホタッヘは私の自慢料理です。ポタッヘは昔アルメリアにグループ組んで仕事に行った時に、
唄い手のPepeぺぺに習ったんですよ。サクロモンテのヒターノで、踊りも上手い。
「これはポタッヘ・ヒターノだ!」と言って、火加減なども気にしながら丁寧に作ってくれました。
ついでに、「これはマリオ(マリオ・マジャ)の振りなんだ!」と言って
ブレリアを一振り教えてくれましたっけ。その振りって今でも覚えています!
ぺぺはその後病気で他界してしまいました。亡くなるちょっと前に
サクロモンテのペペの家の前を通ったら、ぺぺが家の前のベンチにひとり腰かけていました。
「とっても静かな気持ちなんだ」と言っていたのを思い出します。
ぺぺとの写真がない、カメラなんか持ち歩いていない時代でした。
でも、思い出はこの料理と振りでしっかり心に刻まれています。ぺぺ、ありがとう!
つづく
久し振りのカチューチャ便りです。
グラナダは昨日嵐のような雪が30分ぐらい降りました!寒いです。
フラメンコの情報はなし。すいません。
今はヘレスのフェスティバルが真最中、グラナダはとっても静かです。
今日はDía de Andalucíaアンダルシアの日。
私がスペインに来た頃1980年に自治政府ができたそうです。
アンダルシアは他の州と違ってかなり色が濃いですね。
Siente tus coloresあなたの色を感じよう!という文句を掲げて
この1,2週間はテレビでもさかんに宣伝してました。
この時期(4月ぐらいまで)はお天気が安定しないです。
雨も多く天気が悪い日が続いたりしますが、アンダルシアの人達は忍の一字。
沢山雨が降ってくれないと夏に水不足で大変なことになってしまうからです。
En Abril,aguas mil(4月は雨が千程降る)とか言います。自然の摂理ですね。
ですから、Semana Santa(復活祭)やセビージャの春祭りFeria de Abrilなんかも
雨でズタズタになってしまう年もあるんですよ。
お祭りの時は雨でもそんなこと関係なくみんな騒ぎまくりますが、
セマナサンタが雨で行列(procesión)が出られなくなってしまうと悲惨です。
今年は成り行きで今グラナダに居ますが、
実はこの日私は1つ年取ってしまったのであります。
ああ!でも、ほっぺたにアンダルシアの旗を掲げて、
朝方ちょっと外の空気を吸いにお散歩としゃれ込みました。
Cumpleaños feliz(2回)
Te deseamos todos
Cumpleaños feliz
行きずりの人達が歌ってお祝いしてくれましたよ。
こんな過ごし方も悪くないです。
夜はテレビを見ながらのんびりブログを書いています。
ただ、のんびりは明日までですが。今年はうるう年。一日得した感じですね!
明日はみんなとわいわいフィエスタといきたいです!
つづく
この夏のグラナダ市内でのフェスティバル、クルシージョのご案内です。
夏恒例のカンテフェスティバルはプエブロ(近郊の村)であります。ここではグラナダ市内で見られるものだけ取り上げました。
クルシージョも盛り沢山、今のフラメンコ界のトップスターが続々やってきます。
どれも1週間集中のコースです。→■フェスティバル ●クルシージョ
チケットもインターネットで買えます。クルシージョの申し込みもネットでできます。
■第5回フェスティバル・デ・ラス・クエバス
7月13 、15、 20、 22日 22時開演 料金12ユーロ
プログラム
7月13日(月) コンチ・マジャ 「レガード」
Baile: コンチ・マジャ Guitarra: ルイス・マリアーノ
Cante: セルヒオ・ゴメス・エル・コロライート、フォアン・アンヘル・ティラード
7月15日(水) ジュディ・カブレラ 「マレア」•
Baile: ジュディ・カブレラ
Cante: セルヒオ・ゴメス・エル・コロライート 他
Guitarras: マルコス・パロメータス ホルヘ・エル・ピサーオ
7月20日(月) ルベン・カンポ 「ラ・カジェ・デ・ペンサミエント」
1ª guitarra:ルベン・カンポ 2ª guitarra y voz: ホセ・コルテス・エル・ピラタ
その他、多数の応援アーティスト出演!
7月22日(水)キカ・ケサーダ「ア・ティエンポ...」
Baile: キカ・ケサーダ
Cante: マヌエル・エレディア フィータ・エレディア
Guitarra: マルコス・パロメータス セサル・クベーロ
■「ロルカ・イ・グラナダ2015」ヘネラリッフェ野外劇場
ポエタ・エン・ヌエバ・ジョーク(ラファエル・アマルゴの作品)
7月21日から8月29日(日曜、月曜休演) 夜10時開演
チケット 一般 32ユーロ(火曜、水曜は2人で32ユーロ)
またアルハンブラ入場券購入者は安く観られるなどのデスカウントがある。
■Los Veranos del Corral 2015 ロス・ベラーノス・デル・コラール
El Corral del Carbón コラール・デル・カルボン(時間)22:30(料金)17ユーロ
7月27日(月)カルメン・レデスマCarmen Ledesma
7月28日(火)ルシア・ラ・ピニョナLucía a Piñona「 La vida, la carne y la tierra」
7月29日(水)アマドール・ロハスAmador Rojas
7月30日(木)アントニオ・ペルホANTONIO PERUJO「Voz, cuerda y tacón」
Gala intercambio con el Festival Ginebra
7月31日(金)サクラ・フラメンカSAKURA FLAMENCA
Especial Granada-Japón
8月3日(月)メルセデス・デ・コルドバMERCEDES de CÓRDOBA
8月4日(火)ペドロ・エル・グラナイーノ(唄)PEDRO EL GRANAÍNO
8月5日(水)ハイロ・バルルJAIRO BARRULL「Barrull」
8月6日(木)アントニオ・モリナ エル・チョロANTONIO MOLINA el CHORO
8月10日(月)エドゥアルド・ギェレーロEDUARDO GUERRERO
8月11日(火)オルガ・プリセOLGA PERICET
8月12日(水)ラケル・エレディア ラ・レポンピージャRAQUEL HEREDIA la REPOMPILLA 「Alma y tacón, baile」
8月13日(木)ガラ・デ・ロス・フラメンコス・デ・グラナダGala de los Flamencos de Granada
トマス・ガルシア&フォアン・アンヘル・ティラード(唄)TOMÁS GARCIA y JUAN ÁNGEL TIRADO ルイス・マリアーノLUIS MARIANO(ギター)
サライ・フェルナンデス(踊り)SARAY FERNÁNDEZ la PITITA
エル・チェジェンEl CHEYENNE(パーカッション)
●カルメン・デ・ラス・クエバスのクルシージョ
イサベル・バジョン 7月20日~24日
中級9:30~11:00 ブレリア 上級11:30~13:00 タンゴス
へスス・カルモ-ナ 7月 27日~31日
中級9:30~11:00 シギリージャ 上級11:30~13:00 カーニャ
パトリシア・ゲレーロ 8月 3日~7日
中級9:30~11:00 タンゴ(グラナダ) 上級11:30~13:00 ソレア
マヌエル・べタンソ 8月10~14日
中級9:30~11:00 アレグリアス 上級11:30~13:00 シギリージャ
※料金はどのクラスも1週間160ユーロです。
●エスクエラ・マノレテのクルシージョ
マノレテ 7月、8月の月曜・火曜 16:30~17:30 80ユーロ(月)
フデア・マジャ 7月6~17日、8月3~14日 1週間 100ユーロ
アントニオ・カナーレス 8月3~7日170ユーロ
パストーラ・ガルバン 8月10~14日170ユーロ
ファルキート 8月17~21日170ユーロ
※1週間受けられない場合は相談に乗ってくれます。
●Escuela de Flamenco y Danza Lucia Guarnido
ルシア・グアルニードのアカデミーの 夏の集中コースCurso Intensivo
オルガ・プリセOlga Pericet 6月29~7月3日12:30~14:00 上級コース
料金150ユーロ (ルシア・グアルニードの学校生徒は130€)
ルシア・グアルニードLucía Guarnido 7月6日~10日 12:30 a 14:00
Bata de Cola バタ・デ・コーラ
料金80ユーロ (ルシア・グアルニードの学校生徒は60€)
ルーベン・オルモRubén Olmo 7月13~16日12:30 a 14:00 上級コース
料金 130ユーロ (ルシア・グアルニードの学校生徒は110€)
ハビエル・ラ・トーレJavier Latorre 7月20~24日12:30 a 14:00 中・上級コース
料金 150ユーロ (ルシア・グアルニードの学校生徒は130€)
★6月第2週から私のレッスン再開、お気軽にいらしてください!
詳細はこちら
4月にこちらに来て間もなくでした。久しぶりにサクロモンテ・チュンベーラ市営劇場のパトリモーニョフラメンコを見に行きました。その日はラケル・エレディアとエル・モレーノが出演しました。
Raquel Haredia La repompilla 巻き込まれるステージ!
ラケルは私のお気に入りのアーティストですが、この日は彼女の魅力をたっぷり味わうことができました!とにかく彼女のパワーは凄いのです。身体のつくりからしてドが付くヒターナです。それだけじゃなくって彼女の踊りにはちょっとやそっとでは真似できない魔性的な世界があるんですよ。若くして急逝したマラガの歌姫レポンパ・デ・マラガの姪にあたり、彼女のお母さん、お姉さんも「いい」のです。グラナダに住んでいますので、タブラオやクエバ(洞窟)などにも出演していますよ!
El Moreno スカッとするステージ!
エル・モレーノはこれまた私のお気に入りギタリストであるラファリン・アビチュエラの息子で、小さい頃がらカホンやったり、運動靴でブレリア踊ったりしていましたが、ここ数年ちゃんとフラメンコシューズで踊り出し、愛嬌もあってなかなかいいのです。この日は殆んどメンバーが親族、息の合った普段の仲間同士のショーでして彼らも活き活き、ノリノリだったですね。行って良かったです!
サクロモンテは私の古巣なので、よく行くぶらぶら行くほうですが、時々クエバのショーを見ながらパルマを叩かせてもらったりします。
クエバ「ラ・ロシオ」のショーはフォアン・アンドレス・マジャの振付で観光客用にちゃんと考えられたものですが、
とにかくこれでもかという早くて強い彼らのパルマ、コルテがいっぱいあって気軽に叩けませんので、迷惑にならない程度です。
昔からのサンブラの歌・踊りをメドレーでやったりしていますので、その時だけは張り切ってパルマを叩きます。
ある日、ちっちゃなフラメンカに出会いました!
ところで、5月3日の十字架祭では毎回話題の人が開幕宣言をします。市役所の中庭に設置されたステージで、今年は近年の活躍が目覚ましいPatricia Guerreroパトリシア・ゲェレーロがその役目を果たし、おまけに1曲しっかり踊りましたよ!グラナイーナとグラナダのファンダンゴメドレーを振付けたもの。ダイナミックなマントン捌きが見事でした。まだ25歳だなんて!終わってから彼女と記念撮影、笑顔がとっても可愛いです。
さて、ちょっとフラメンコとは関係ありませんが、私は十字架祭が大好きで、とうとう今年は自分で十字架を作っちゃいました!
ここ数年、この時期にスペインに居ることが多いのですが、十字架(Cruz)の飾りつけコンクールなのどもあり、賞金も出ますので、私もつくりたいな~などと思っていたからか、急に思い立ちました。大々的には宣伝しませんでしたが、
その夜、ゲストハウス「パティオ・グラナダ」の美恵子さんや旅行中の方が見に来てくださいました!しかも、フラメンコ衣装をまとっていたのでビックリしました。艶やか!この日は一般市民がTraje de gitana(セビジャーナスの衣装)で着飾り、セビジャーナスを踊るのです!
ところで、我がスタジオ前の植木鉢に設置したミニ十字架、夜はライトアップしました!見えますか?
(つづく)
★6月からレッスン再開、お気軽にいらしてください!
詳細はこちら
毎年2月~5月にフラメンコ・ビエネ・デル・スルという催し物があります。月2~3回ぐらいで月曜です。これは1月にプログラムをご紹介していますが、場所はTeatro Alhambraテアトロ・アランブラというところでやります。300人ぐらい収容のフラメンコに最適な小劇場ですが、舞台は広く奥行きがあって、舞台装置も凝ったものをいままで沢山見ました。最前列の席は舞台と同じ高さで、1,5メートルぐらいしか離れていません。アーティストの息づかいまでもしっかり見ることができます。4月はIsabel Bayónイサベル・バジョンとAna Moralesアナ・モラーレスの作品を観ることができました。イサベリータのCaprichos del tiempoカプリッチョ・デル・ティエンポ、これはうまく訳せませんが、幼少時代の自分を振り返ったりもして自分の舞踊人生を通して己を舞踊化したような作品でした。アナのReciclARTEレシクルアルテ、これはreciclar「リサイクルする」とarte「芸術」をくっつけたタイトルのようです。
どちらも作品も素晴らしいものでした。共通していることは、古えのアーティストの録音などをドバンと出して、イサベリータの作品では映像(ビデオ)も写しだされ、とにかくフラメンコ界の今は亡きカンテやギターのマエストロ(先生)達を振り返って、古きに学べ!とでも言いたいかのように作品に取り入れている。フラメンコの幅広い知識と教養とその中での発見がないとなかなかできない、そしてフラメンコ芸術に深い興味と愛好心がないとできない、そんな域の作品。今、こういった作品創りの傾向がちょっと流行っている、そんな感じもします。これはひとつのいい傾向で、フラメンコの知識を高めるためにも一役かっているようにも思えます。私は、分からないことがあると日頃の勉強不足を責められているようで落ち着かなくなります。あぁもう一度、二ーニャ・デ・ロス・ぺイネスの唄を聴きなおさないととか、マヌエル・バジェッホをちゃんとは聴いていないなとか......もう切りがないほど古いものは置き去りになってしまっていて、必要に応じで聴くだけで年月が過ぎて行く......。これは私の独り言。1時間踊りっぱなしの彼女たちの体力もさることながら、その思いのこもった作品づくりにOLEです。
次にFestival Internacional Musica y Danzaグラナダ国際音楽祭のプログラムをご紹介します。今年のフラメンコ関係公演はギター、カンテでグラナダの大物が出演します。とても充実したプログラム!もうチケットないかもしれないです。けっこう高い入場料ですが、直ぐ売り切れてしまうのです。(併行して行われるFEXのプログラムはまだ発表されていません。FEXの公演はあれこれありますし、入場無料が多いです。)チケットの値段は高い席でも40ユーロですから5,000~6,000円の話ですので、日本で見ること考えたら安いですね。
6月21日にはエストレージャ・モレンテのGranada...cante y guitarraというコンサートがあり、フォアン・アビチュエラ・ニエト、ダビ・カルモナ、ミゲル・アンヘル・コルテスのグラナダ生まれのギタリストとモントジータが出演します。歌はエストレージャの弟、ホセ・エンリケ・モレンテも出演します。また、バイオリンでハラル・チェケアが出演、踊りでフォアン・アンドレス・マジャが出演します。なんだか凄くグラナダたっぷりのコンサートです。
6月28日にはビセンテ・アミーゴのコンサートが、Palacio de CarlosVパラシオ・デ・カルロスキントであります。
7月4日にはアントニオ・ナハーロ監督率いるバレエ・ナショナル・デ・エスパーニャの公演があります。Blanca de Rey ブランカ・デ・レイのソレア・デ・マントンが見られるということです。懐かしい!ブランカのマントンさばきはもう随分前によく見ましたが、彼女はまだ健在なんですね。きっと彼女がマントン舞踊の元祖なんじゃないかな?とにかく素晴らしかったのです。
7月8日にフォアン・アビチュエラ・ニエトのギターコンサートがPlaza de los Aljibesプラサ・デ・ロス・アルヒーベスであります。
7月10日にLa Fura dels Bausラ・フーラ・デルス・バウスというバルセローナの劇団の、革新的で魔術がかった作品らしいです。なんだか私によくわかりませんが、内容はマヌエル・デ・ファジャの恋の魔術師El amor brujoで、elfuego y la palabraというタイトルが付いています。Plaza de Torosプラサ・デ・トロ、闘牛場でやるんですよ。なんだか凄そう!スケール大きそうです。マリーナ・エレディアが出演します。これちょっと面白そうですね、私は観られないので残念です。
さて、よく慈善公演(チャリテーショー)があります。例えば、身体障害などの子供たちや、病気で苦しんでいる人達などのためにチケット収入を寄付する公演です。アーティストの名前が沢山ポスターに載っていて、楽しみに見に行くと出演しなかったりしてガッカリすることも多い。それは公演日に仕事が入っていないアーティストしか出ないのに、ポスターには一応名前を入れておくケースが多いからです。アーティストなどのHomenajeオメナへなどもそうですが、ギャラが出なくても進んで参加するアーティストもいるし、公演の内容によって変わってきます。でも見に行く側としては普段観られない、ピンからキリまでの色んなアーティストがでるので、面白いとも言えます。日本では見られませんしね。グラナダでも年に2,3回はあります。右のポスターは4月にあったチャリテー公演のものです。
あぁそれから、5月29日にグラナダにSara Barasサラ・バラスがやって来ます!サラは一般の人にも人気があるフラメンコアーティストで、つい最近もCanalSurテレビのお茶の間番組に出演しました。大きな劇場でやって入場料も高い(いい席は約50ユーロ)ですけどもうチケット殆んどない状態です!
まぁそういうことで、公演ラッシュで書ききれないです。グラナダはタブラオも増えて来ています。フラメンコ花盛り、おまけに春はフィエスタ、フェリアも各地でいっぱい!スペインフラメンコを楽しむにはいい季節です。
ただ、暑かったり寒かったり、そして、Abril(4月),aguas(水)mil(千)、雨も多い時期なので風邪ひかないように注意が必要だったりします。(つづく)
4月、5月スペインにおりますので、カチューチャ便りをお届けします。
セマナ・サンタ(復活祭)が終わって直ぐに、昨年もお伝えしたロマ人の国際記念日(4月8日)のセレモニア・デル・リオ(川辺のセレモニー)が開催されました。いいお天気に恵まれよかったです。
今年はグラナダの踊り手Ana Calíアナ・カリが挨拶し、アトラクションでも踊りました。今年のセレモニーでは、市長さんもいらっしゃいました。
ロマ人のhimnoインノ(称え歌)Gelem Gelemジェレ(ム)ジェレ(ム)を、今年はカンタオールSergio Gómez"El Coloraito"が歌いました。ギターはRafael Fajardoです。このインノはエスぺランサ・フェルナンデスもドランテスのピアノ伴奏で唄っていてとてもステキです。
さて、この春も舞踊公演が盛り沢山のグラナダです。先ず、昨年始まった「グラナダ・エン・ダンサ」。この催し物はフラメンコだけでなくコンテンポラリー、スペイン舞踊なども見られるものです。今年は昨年より大幅に規模を縮小していて、コンテンポラリー2公演とスペイン舞踊、フラメンコが各1公演ずつあるのみでちょっと残念!
4月はグラナダ出身ダニエル・ドーニャのNO PAUSAノー・パウサという作品が上演され、わたしも拝見しました。この日はスペイン舞踊の日で、特にフラメンコ好きの方にはピンとこない?かもしれませんが、とにかく、その舞踊は素晴らしいものでした。内容は殆んどフラメンコの曲でもサパテアード(靴音)が聞こえてこないのが印象的でした。その代り、カスタネットやチンチーネスというタラントやティエントを踊る時によく使われた楽器が使われ、その奏でがとても新鮮でした。ソロンゴ、アバンドラーオ、ぺテネーラ......最後にベルディアーレス(民族舞踊的な踊り)で華やかに締めくくりました。出演したのは男性2人、女性2人の4人と唄い手、ギタリスト。ダニエルのダイナミックな身のこなしが観客を大いに沸かせ、楽しめる作品でした。
5月にグラナダの舞踊手Lucía Guarnidoルシア・グアルニードの公演Al Tras Luzアル・トラス・ルスがあります。これもステキそうです。
ルシアはとにかくスラっとしていて美しいのです。エバ・ジェルバブエナの舞踊団でも活躍していましたが、昨年中心街にアカデミーを開いたばかりで順調な舞踊人生を歩んでいます。踊りも洗練されていて、美しい!テクニックも凄いのです。また、そのアカデミーも洒落ているのです。教えるのも上手く、グラナダ留学お考えの方は是非習って欲しい先生の一人です。
グラナダ・エン・ダンサ以外ですと、4月9日~12日までバレエ・フラメンコ・デ・アンダルシア(アンダルシアフラメンコ舞踊団)の設立20周年の記念作品imágenesイマへネスが上演されました。現在はラファエラ・カラスコが率いるこの舞踊団の歴代の監督に捧げる5作品です。これは素晴らしかったです!詳しくはこのサイトの坂倉まきこ「フラメンコ・ウォーカー」でも紹介していますので是非お読みください。
サクロモンテのアウディトリオ「エンリケ・モレンテ」通称チュンベーラでは、6月まで毎週土曜日にフラメンコ公演パトリモーニョ・フラメンコpatrimoñoFlamencoがあります。グラナダのアーティストが中心のこの催し物、これももうお馴染みです。グラナダを訪れた時は是非足を運んでいただきたいものです。グラナダでアカデミーを開いているアーティストの発表会などもみられ、面白いですよ。しかし、今回のポスター、ちょっと奇抜ですね!写真の踊り手は若手のモイセス・ナバーロMoisés Navarroだと思います。いったい何なんでしょう、これ? (つづく)
クリスマスが終わってビジャンシーコの歌声も、イルミネーションも消えてしまったと同時に一斉にバーゲンが始まり、街なかの賑わいは以前と変わりない感じです。さて、これから春に向かって見られるグラナダフラメンコの情報などお届けします。
2010年末に急逝したエンリケ・モレンテの貴重なフラメンコ資料・写真・身に付けていた遺品やオーディオ、ビデオなどが見られる、聴けるというファンの方には嬉しい展覧会Universo Morente. Creación y vida de Enrique Morenteが入場無料で開かれています。目を惹くのは同時に展示されているエンリケの奥さん、アウロラ・カルボネルの芸術作品で、そのため展覧会自体が更なる芸術的趣き、輝きを増しています。アウロラは踊りもうまいんですよ。でも美術の才能もあることは知りませんでした。エンリケのCDジャケットのあの絵は彼女が書いたものだったのかなどと知り、流石エンリケ・ファミリー!などと感心させられます。場所はアルハンブラ宮殿敷地内のカルロスⅤ宮殿の展覧会会場Museo de Bellas Artes. Palacio de Carlos Vですので宮殿の見学後に見られます。3月1日まで。
1月中旬よりペーニャも再開し、2月末からは定例の催し物フラメンコ・ビエネ・デル・スルFlamenco viene del Surも始まります。今年はとても興味深く、踊りが多いプログラムです!ギターではディエゴ・デ・モロンとペペ・アビチュエラ、歌ではヘレスのお馴染みラ・マカニータ、ウエルバ出身の若きロシオ・マルケス、ベテランのエル・ペレ、踊りではパストーラ・ガルバン、イサベル・バジョン、グラナダのアナ・カリ、アナ・モラーレス、ルーベン・オルモなどのコンサートが観られます。5月11日まで。
2/23ディエゴ・デ・モロン(ギター)
Diego de Morón y Pepe Habichuela Guitarras de cal
3/2 ラ・マカニータ La Macanita(唄) Así canta Jerez
3/9 パストーラ・ガルバン(踊り)Pastora Galván ¡Pastora baila!
3/16 ロシオ・マルケス(唄)Rocío Márquez Por qué cantamos
3/23 アナ・カリ(踊り)Ana Calí P'atras
4/13 イサベル・バジョン(踊り)Isabel Bayón Caprichos del tiempo
4/20 アナ・モラーレス(踊り)Ana Morales ReciclARTE
5/4 ルーベン・オルモ(踊り)Rubén Olmo La tentación de Poe
5/11 エル・ペレ(唄)El Pele Recital flamenco
さて、このフラメンコ・ビエネ・デル・スルに2回目の出演となるアナ・カリをちょっとご紹介します。ヒターノの血を引くアナは長年グラナダでは中堅バイラオーラとして活躍しています。普段はタブラオで働きながらも何かのイベントがあると積極的に参加しています。勉強熱心で長年の経験と現場で鍛えた実力の持ち主であるアナは、ここ数年創作意欲が増して来てその活動には目を見張るものがあります。数年前にはデ・コブレ・イ・ルナーレスDe Cobre y Lunaresという作品で、古のサクロモンテで踊られたいた一連の歌や踊りサンブラを自分なりに踊ったり、昨年はグラナダのアイレを盛り込んだ踊りでコルドバのコンクールに出場し、惜しくも数表差で賞は逃がしましたが素晴らしい演技を見せてくれました。今回のフラメンコ・ビエネ・デル・スルではパ・アトラスP'atrasという作品、これまたグラナダの古のアイレを振り返ることをテーマにした作品ということで楽しみです。アナは昨年来日してクルシージョも開催しています。
さて私は昨年夏に設置されたマリオ・マジャの銅像を見てきました。この銅像はマリオ・マジャの友人であり、マリオを何回も日本招聘している株・イベリア蒲谷照雄氏の切なる願いが叶い、グラナダ市、フンダシオン・マリオ・マジャ、蒲谷氏によって建立されたものです。場所はパセオ・デ・ロス・トゥリステスPaseo de los Tristesです。アルハンブラ宮殿を背にダーロ川沿いにあるこのパセオは、その昔アルハンブラの上の方にある墓地に埋葬される人々をここで見送ったと言われています。葬列がこのパセオを通って登って行ったのでしょうか。一時ここでフラメンコフェスティバルが開かれていた時もありました。バルが並んでいてグラナダに訪れたら是非行っていただきたい場所の一つです。
スペインの師走は日本と同じで募金や慈善コンサートなどの歳末助け合い運動が盛んです。そんな中クリスマスNavidadは始まり、クリスマス宝くじもありまして盛大にテレビで当選番号が決まる様子など放映されます。クリスマスイブNoche Buenaで日本のお正月みたいに家族が集まり豪華な夕食を取ったりして楽しく過ごします。クリスマスが終わるのは1月6日です。6日は東方から3人の王様Reyes Magosがキリスト誕生を祝うためプレゼントを持ってやって来るという嬉しい日で、子ども達はこの日のプレゼントを楽しみにしています。クリスマス、新年、グラナダはレコンキスタ完了の祝日と約1ヶ月の長い期間、街もイルミネーションで明るく、賑やかでお祭りムード、気分も浮き浮きして来ます。
クリスマスのフラメンコといったらビジャンシーコですね。街を歩いていてもどこからともなく聞こえてきます。ビジャンシーコもいろいろありまして、一般の市民が歌うのはポピュラーなもの-例えば「ジングルベル~ジングルベル~~」のようなものです。各地方に必ずある地方合唱団やコーラス隊(左の写真)やフラメンコアーティスト......唄う人達によって雰囲気が変わってきますね。土地によって、例えばへレスにはへレスの、グラナダにはグラナダの歌があります。が、とにかく長い歴史があるらしく、昔から唄い継がれてきて各地方でその土地の人達が編曲してできてきた、そんな感じがします。同じ曲、歌詞でも歌い方、メロディーが違ったりしますので面白く、歌詞には勿論マリア様やサン・ホセなどがよくでてきます。カトリック王国のスペイン、特にアンダルシアではビジャンシーコがかなり発展している感じがします。とにかくいっぱいあって、飽きないです。3拍子でパルマ、タンバリン、サンボンバ、ガラス瓶などでリズムを取って唄うのがもっともビジャンシーコらしい雰囲気をかもし出します。ギターも加わってタンゴ、ルンバ、ブレリアなどでも楽しく歌ったり踊ったりできます。グラナダでは子供から青年などが中心のビジャンシーココンクールなども盛大に催されました。ビジャンシーコはこの時期には欠かせないのです。
ただ近年は街中を歩いていてもあまりビジャンシーコは聞こえてこなくなりました。近代化とともに失われていく年末の風情......ちょっと寂しいです。とはいってもあるところにはあるのがビジャンシーコで、それを大切に思う人達もいる訳です。またそれを歌わずにはいられない人達もいる訳です。そんな輪の一つがペーニャフラメンカです。クリスマスイブの前の週に我がグラナダのペーニャ、ラ・プラテリアla Plateriaで今年最後の催し物となるクリスマスの宴La noche de los villancicos navideños y flamencos.がありました。グラナダのビジャンシーコを若い世代に継承していきたいという願いから一昨年より開催されています。わたしはこの時とばかり参加させていただきました!この日のためにビジャンシーコの練習をしていました。この時の動画があり、それを見るとビジャンシーコがどんな感じで歌われるのか雰囲気がわかります。私もタンバリンPanderetaの叩き方や、新しい歌などちょっと教わったりしました。本番は風邪気味、声が出なくなり唄えませんで残念でしたが、踊らされまして動画にほんのちょっと映っています。是非ご覧ください!動画はこちら
24日のクリスマスイブは夜中の12時になると教会でミサMisa de Galloが行われます。敬虔なキリスト教の信者はミサに行きます。この日のミサは特別盛大で、昔、地方の友人の家でイブを過ごした時、いっしょにミサについていったことがあります。信者でない私には退屈でしたが、子どもの合唱隊が馴染みのビジャンシーコを歌ってそれなりの雰囲気があったのを思い出しました。それで、ちょっとグラナダのカテドラルを覗いてみましたが、ビジャンシーコらしき歌はなかなか歌わないので間がもたず途中で失礼しました。小さな村の教会の方がファミリーなのかもしれませんね。
大晦日Noche Viejaは12回の鐘の音に合わせて12粒のブドウUvaを食べて新年を迎えますが、その後は皆で新しい年をお祝いしてパーテーとなります。日本でもパーテー組や初詣組とかでそれぞれですが、スペインも若者はディスコとかで朝まで、フラメンコ好きは勿論フィエスタです。
ビジャンシーコに限らずフラメンコを歌ったり踊ったりで夜を明かします。クリスマスの期間中は昼間もみんなが集まってフィエスタになることがあったりします。それっていいですね!みんなそれぞれ問題抱えているものだけれど、一時的でも全てを忘れて愉しんでいる。ビジャンシーコはそんな人々の輪の中に存在し、クリスマスの伝統的な音楽として生き続けているのです。